
生成AIを活用して総合型選抜・学校推薦型選抜に合格する方法【志望理由書】
こんにちは。
学習塾パラダイム 代表の平良です。
総合型選抜や学校推薦型選抜を受験予定の高校生のみなさん、「生成AI」はご存知でしょうか?
2025年現在、生成AIの能力や機能もかなり進化しており、世の中に一般化してきているため、高校生でも「聞いたことがある」「使ったことがある」という方は多いのではないでしょうか。
ですが、生成AIを有効活用できているという高校生はまだまだ少ないのが現状です。
今回解説する総合型選抜・学校推薦型選抜において、生成AIは非常に親和性が高く、有効に活用することで合格へ近づくことができます。
・志望理由書をどう書けばいいかわからない
・将来の夢がまだ決まっていない
・文章力に自信がない
こういった悩みを持つ受験生はぜひこの記事を読んでください。
Contents
総合型選抜・学校推薦型選抜で合格するために必要なこと
総合型選抜・学校推薦型選抜で合格するために必要なことは何でしょうか?
一般受験とは異なり、学力ではないことは明確です。
まずは、総合型選抜・学校推薦型選抜で合格するために必要な力について知るところからはじめましょう。
「学力」ではなく「自己表現力」や「思考力」が問われる
当然ですが、総合型選抜・学校推薦型選抜で求められることは「学力」ではありません。一部、学力試験を課される大学もありますが、基本的には学力以外の能力を求められます。
抽象的ですが、「自己表現力」や「思考力」が総合型選抜・学校推薦型選抜で合格するために必要な力と言えるでしょう。
自分の夢やこれまでの活動歴などを志望理由や面接を通して表現する力を「自己表現力」と呼んでいます。
一方で、「思考力」は自分自身を自己分析する力であったり、社会の課題を発見し解決に導く力だったりを指します。
この2つの要素を持つ受験生が合格を勝ち取ることができ、社会でも活躍できる人材として羽ばたくことができるでしょう。
「志望理由書」と「面接」が課される
そして、「自己表現力」や「思考力」を試す方法として、「志望理由書」と「面接」があります。
他にも「自己アピール文」や「プレゼンテーション」、「小論文」などを課される試験もありますが、代表的なのは「志望理由書」と「面接」です。
文章を書くことや面接で話すことを慣れていない高校生にとっては、すごく難易度が高いと感じるかもしれません。
ですが、書類と面接試験で人間性を判断されることは、社会に出てからはむしろ一般的です。
皆さんはいずれ社会に出るということを考えると、総合型選抜・学校推薦型選抜は有意義な試験といえるのです。
生成AIとは?
ここ数年で急速に注目されている「生成AI(Generative AI)」。
その代表例が、ChatGPTに代表される文章や画像を自動で生成してくれるAIツールです。
主にビジネスで活用されるシーンが多く、教育の分野ではまだまだ活用が広がっておりません。
むしろ、教育現場ではAIを使うこと自体に対して否定的な見方をする方が多い印象です。
いずれにしても、後数年も経てばAIを上手に使える人とそうでない人とでビジネススキルに大きな差が出てくるのは間違いないでしょう。
生成AIはツール。使い方次第で味方にもなる
ChatGPTなどの生成AIは、大量のデータを学習して、「人が入力した質問や指示(プロンプト)」に対して自然な解答や文章を出力する仕組みになっています。
例えば、「○○大学の志望理由書を書いて」と入力すると、AIはこれまで学んだ文章のパターンをもとに、それらしい構成や言い回しを生成してくれます。
私が塾講師として志望理由書の書き方を指導していた頃から考えると、とてつもない技術の発展といえます。
悪く言えば、受験生が何も考えなくても志望理由書や自己アピール文ぐらいは作れてしまいます。
私が大学生の頃に、AIの技術があればレポート作成なんてAIに任せていたことでしょう。
ですが、AIが作る文は“正しいように見えますが、明らかにAIが作成しているとわかることもあり、ただ単にAIに文章を作成させるだけでは意外と上手くいきません。
生成AIは、「志望理由書を丸ごと書いてもらう道具」ではなく、あくまで、自分の考えや経験を言語化する手助けをしてくれる“補助ツール”として活用すると良いです。
何を書けばいいか分からないときにヒントをもらったり、文章のたたきを考えてもたったりすると、とても強い味方になります。
また、情報収集においても心強い味方とです。
これまでのGoogle検索では中々収集しづらかったニッチな情報も習得できることがあるため、総合型選抜・学校推薦型選抜の志望理由を考える際には役に立つツールです。
総合型選抜・学校推薦型選抜での生成AI活用方法
では、ここからは総合型選抜・学校推薦型選抜対策において、どのように生成AIを活用できるかを解説していきます。
志望理由書の「たたき台」作成に使える
生成AIは主に質問を投げかけたり、指示を出すことで、テキストや画像を生成してくれるツールです。
そのため、志望理由の文章も生成することができます。
しかし、先ほども述べた通り、そのまま生成された志望理由を使うと、自分の経験や想いとは異なる場合が多々あり、総合型選抜・学校推薦型選抜においては逆効果になることも考えられます。
そこで、文章の「たたき台」として活用する分には有効に利用することができます。
受験生の皆さん、志望理由に限らず何かしらの文章を書きなさいと言われ、困ったことはありませんか?
そんな時に生成AIに「志望理由書のたたきをつくって」と指示を出すと、見事にそのたたき台を作成してくれます。
そのたたきを基に自分の考えを加えたり修正したりしていけば、自分なりの志望理由書となり、自然な文章ができあがります。
どんなに文章が苦手な人でも生成AIを使えば、ヒントとなる文章を得ることができるのです。
社会の課題を調査するのにも使える
また、生成AIは社会で起こっている課題を調べる際にも有効活用可能です。
志望理由書で自分の夢や目標を語る際、社会の課題を調べて提示することがあります。
例えば、「医者として離島医療の問題を解決したい」という夢を掲げていたとします。
その時に離島ではどんな医療課題があり、どんな取り組みがされているのかを生成AIに調べてもうらことで、ネットや本で調べる時間をかなり短縮することができます。
ただし、ハルシネーションといって、AIが誤認や事実とは異なる情報を作り出してしまう現象を起こしてしまうことがあるため、必ずしもAIの情報が正しいとは言えません。
生成AIの注意書きにも、「回答は必ずしも正しいものではありません。情報源は確認するようにしてください」のように記載されることがあります。
そのため、生成AIで出力された回答をそのまま鵜呑みにしないよう気をつけましょう。
生成AIで志望理由書を作成する5ステップ
ここからは、総合型選抜・学校推薦型選抜において、具体的に生成AIをどう活用できるのかについて解説します。
ステップ1:自分の夢・目標とする職業や解決したい課題について調査する
ステップ1は、「自分の夢・目標とする職業や解決したい課題について調査する」です。
志望理由書においては、自分の夢や目標を掲げることが重要です。
ですが、ただ単に「システムエンジニアになりたい」「少子化を解決したい」などの抽象的な宣言では読み手の心を動かしません。
システムエンジニアで言えば、どういったシステム開発をしたいのか、どのようなアプリをつくりたいのか、エンジニアの業界にはどのような課題があるのかを調べた上で自分の目標を確立させていく必要があります。
「少子化を解決したい」という社会課題を取り上げた場合も、どう解決するのか、具体的にどのような状態なのかを明確に示す必要があります。
これまでであれば、それらの情報をネットで調べたり、本で調べたりしていたかと思います。
本もネットもその職業や課題を調べた時、専門的過ぎてわかりにくいことや自分が調べたい情報まで探し回るということをしていたでしょう。
ですが、ChatGPTなどの生成AIを使えば、自分が知りたい情報を質問にして投げかけると、かなりわかりやすい記述で回答してくれます。
もし、言葉の意味がわからなかったり、意図しない内容が生成されても、AIとチャットして会話を重ねていくことで自分が欲しい情報に近づくことができます。
例えば、「システムエンジニアとはどんな仕事ですか?」とAIに投げかけてみましょう。
そうするとある程度の概要が把握できます。
次に、「システムエンジニアの職業課題にはどんな課題がありますか?」と投げかけると、エンジニアの課題をいくつかあげてくれます。
そうしていく内に、職業理解が深まり、必然と自分が目指す職業像が確立していきます。
このように生成AIを活用することで、志望理由書を作成する上で最低限必要な将来の目標をつくっていくことができます。
ステップ2:解決したい課題について深堀りしていく
志望理由書を作成するにあたっては、自分が将来どのような社会的課題に挑戦していくのかを明確にすることが重要です。
例えば、「高齢者の孤立」というテーマであれば、「なぜ孤立が起こるのか?」「どんな地域で問題が深刻なのか?」といった視点から分析してみましょう。
生成AIに「この課題の背景や原因は?」と尋ねれば、複数の視点から解説してくれるので、自分の理解も一層深まります。
通常、社会の課題を発見し、掘り下げていくことはかんたんなことではありません。
インターネットで検索するだけでなく、本で知見を深めたり、新聞やニュースなどに目を通していくことが必要になります。
ですが、生成AIを活用すれば新聞やニュース、本で蓄積された知見を踏まえて解答してくれるため、非常に効率の良い情報収集に繋がります。
ステップ3:課題の解決策についてアイディア出しをする
課題を深堀りできたら、自分なりの解決策やアプローチを考えていく必要があります。
志望理由において、他の受験生と最も差が出てくる部分です。
そのため、しっかりと時間をかけて、自分の考えを構築しましょう。
しかし、その課題解決のアイディアを思いつくのは難しく、時間もかかります。
そこで、生成AIに「○○という課題の解決方法を考えて」と入力すると、すぐに複数のアイディアが提示され、思考の時間を短縮することが可能です。
もちろん、そのアイディアを具体的に文章にしたり形ににするのは自分自身でやらなければならず、完全にAIに頼り切ると個性の無い文章になりかねません。
あくまでアイディア出しのツールとして活用しましょう。
ステップ4:大学の情報を調べる
自分の目標や解決したい課題が明確になったら、それを実現できる大学・学部を調べます。
大学のホームページやパンフレットを見て、学べる内容、研究テーマ、教授陣、卒業後の進路などを確認しましょう。
生成AIに「○○大学の△△学部の特徴を教えて」と聞けば、簡潔にまとめた情報をすぐに得ることができます。
大学ごとの特色と自分の目標がどうつながるかを意識しておくと、説得力のある志望理由になります。
ステップ5:書いた文章の添削をする
ステップ1から4を実践すると、ある程度文章も書けているはずです。
生成AIはその作成した文章を見直したり添削したりするのにも活用することができます。
誤字脱字はもちろん、論理の流れや言葉の選び方にも提案をしてくれます。
「この文章をもっと分かりやすく」「フォーマルな言葉に直して」といった形で添削を依頼することができるので、学校の先生に依頼せずとも良い文章をつくることができるのです。
実際に使えるプロンプト例(ChatGPT)
生成AIをうまく活用するためには、「どんな質問(=プロンプト)を投げかけるか」がとても重要です。
プロンプトの工夫次第で、AIから返ってくる文章の質は大きく変わります。
ここでは、志望理由書を作る際に実際に使えるプロンプトの例をご紹介します。
文章の構成を考えるヒントが欲しいときや、表現のバリエーションを広げたいときに役立ててください。
志望理由書のたたき台を依頼するプロンプト
ChatGPTには、次のように入力してみましょう:
「〇〇大学△△学部を志望しています。私の興味は□□で、これまで××のような経験をしてきました。この内容をもとに、志望理由書のたたき台を作ってください。」
このように、**「どこを志望しているか」「自分の経験」「興味・関心」**の3点を具体的に書くのがポイントです。
これにより、AIはあなた専用の文脈に沿った文章を出力しやすくなります。
最初の草案として活用し、そこから自分の言葉でアレンジしていくのが理想的な使い方です。
志望校・学部ごとのカスタマイズ方法
より質の高い文章を得るには、志望校・学部の特色を盛り込むことが重要です。以下のようにプロンプトを調整してみましょう:
「〇〇大学△△学部の理念は□□です。この理念に共感しており、自分の経験である××と重ねて志望理由書を書いてほしいです。」
このように、大学の理念やカリキュラム内容をプロンプトに含めることで、説得力のある文章に近づきます。
オープンキャンパスの印象や、先輩の研究などを取り入れるのもおすすめです。
合格に近づくための「AI活用+人の力」戦略
ここまで総合型選抜・学校推薦型選抜における生成AIの活用方法について解説してきました。
AIの技術は急速に進化しており、「もはや学校の指導や学習塾の存在など不要なのでは?」と思えるぐらいの精度に達しています。
しかし、総合型選抜・学校推薦型選抜は志望理由書だけでなく、面接やプレゼンなど、人間的な表現力が求められる場面が多く存在します。
つまり、「AIで志望理由書を作成すれば合格できる」というものではありません。
やはり、そこには「人の力」が不可欠なのです。
生成AIだけでは総合型選抜・学校推薦型選抜には合格できない
前半でもお伝えしたように、生成AIはあくまで補助ツールにすぎません。
AIで生成された志望理由書をそのまま提出しても、合格するのは難しいでしょう。
なぜなら、生成AIが作る文章は一見整っていても、人間らしい感情や個性に欠けていることが多く、読み手の心を動かす力が弱いからです。
総合型選抜・学校推薦型選抜の審査を行う大学の教授たちは、数多くの論文や志望理由書に目を通してきた“読み手のプロ”です。
AIで作成された文章をコピー&ペーストしただけのものであれば、その違和感をすぐに見抜かれてしまう可能性があります。
生成AIを有効に活用する方法としては、例えば
- 取り組みたい社会課題のリサーチ
- 文章の“たたき台”の作成
などが挙げられます。
しかし、最終的には自分の言葉で、自分の想いを込めて書き上げる必要があります。
そうして初めて、志望理由書に“あなたらしさ”が宿り、面接でも一貫した説得力を持つことができるのです。
プロ指導で文章を磨き、説得力ある仕上げへ
これからの時代、総合型選抜・学校推薦型選抜の指導においては、生成AIの活用が当たり前になることでしょう。
実際、学習塾パラダイムでもChatGPTなどの生成AIを活用しながら、生徒と一緒に情報を調べたり、志望理由書のたたき台を作成したりしています。
しかし、最終的な文章の仕上げや、目標の明確化・社会課題へのアプローチの方向性の決定といった重要な部分は、人の力=指導者の経験と視点が不可欠です。
文法の正しさや文章の美しさだけでは、読む人の心を動かすことはできません。
本当に伝わる文章を仕上げるためには、プロの伴走が必要なのです。
現在、志望理由書の作成に不安を感じている受験生の皆さまは、ぜひこの記事を読んだこのタイミングで、学習塾パラダイムまでご相談ください。
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皆さまからのご連絡を、心よりお待ちしております。

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